ガンって、病気って、生きるって……〜1/3しか伝えられなかった話〜

どーも、こんにちは!
アトピーで乳がんだけど
元気にヨガインストラクターしている
aya.です!


実は私、先週末、とある合宿に
参加していました。
(と言っても私は日帰りしたんだけどw)

で、そこで、40人くらいの前で
スピーチをすることになりまして……。

YouTubeで喋ってることを、そのまま言えば
いいだけだし、余裕でしょ!
なんてタカを括っていたんですよ……。

頭を抱えて困惑した様子の男性の写真


バカ!あの時の私のバカ!!


YouTubeは、編集ができるし、
人の視線ってものがないことを、
すっかり忘れていました……。


そう、結果……
頭真っ白になって、ぶっ飛んで、
話そうと思ってたことの
1/3も話せんかった……。


それでも、聞いてくださった方からは
すごく伝わった!!よかったよ!!って
言ってもらえて(涙)


神かよ……(感謝)


ですが、なんとなく私自身の
不完全燃焼感が否めないので、

スピーチで話したかったことを
改めて文章に残してみようと思います。


文章なら……何度でも書き直せるし
推敲できるから、大丈夫!(なはず……)

そもそも、なぜ発信を始めたのか?


私が、YouTubeで発信を始めたのって、
自分が、実際ガンになってみて、

「思てたんと違う!!」ってことが
たくさんあったから。


あまりにもイメージが
一人歩きしているな、というのが
正直な感想。


この、「作られたイメージ」の力は
強力で、ガン患者であるというだけで、

全部まとめて、「作られたイメージ」の
枠の中に無理矢理押し込められる……
そんな感じ。

骸骨の頭に手をのせた写真


もちろん、それは私という
一個人の価値観だけど、

とはいえ、みんな同じなわけは
絶対にないから、ちょいと、

このイメージを壊せないだろうか……
と思ったわけです。

ガン=人生の終わり


まずこれ。


もちろん、
命を落とす可能性がある病気であることには
違いありません。


でも、それはガンだけではなくて
例えば、インフルエンザだって悪化すれば
命を落とす可能性があるわけで、
ガンだけが特別ってことはないと思うのです。

乳がんのレントゲンを見ている医師


確かに、日本人の死因の1位はガンであり、
2人に1人はガンになると言われています。


でも、死因の2位、3位である
脳梗塞や心筋梗塞は、発症して
数秒、数分で命を落としてしまうのに対し、
ガンは診断されて、即、命を落とすということは
まずありません。


数ヶ月で命を落としてしまう人もいれば
治療をして、再発もなく生きながらえる人も

もっというなら、腫瘍が全身に転移していながら
農作業をして普通に暮らしている人なんかもいて
本当に人それぞれなんです。

とはいえ私も、最初は、そのイメージにハマっていた


ただ、それは、自分がガンになって
いろんな本をたくさん読んで知ったこと。


私自身も、自分がガンと診断された時には
文字通り頭が真っ白になり、その後、
「死」で頭がいっぱいに。


フリーズして画面いっぱいに
死という文字で埋め尽くされた
パソコンみたいな状態なのに、

先生はさらに、情報を打ち込んできます。


「まず、精密検査しないといけないから、
うちで手術するのか、他の病院でするのか
決めて」


当然、先生の言葉は頭に入ってきません。


その様子を見て、ようやく察したのか、
「一旦、家帰って考える?あ、そう、じゃ、
家で考えて……」

「2日後に連絡して」


2日後?!



もう完全に私の脳はキャパを超えているのに
たった2日で、そんな大事な決断を
しなければいけないなんて……


ただでさえパニックなのに、さらに加速する
パニック。


例えるなら、公園で散歩していて
急に目の前に虎が!!逃げようと、振り返ったら
後ろが行き止まりだった……
そんな感じ(わかりにくい……)

虎が舌なめずりしている写真


まあ、とにかく大パニックです。


それまで、身近にガンになった人は
いなかったので、その時の私の知識は
ゼロに等しいもの。


まさに、「作られたイメージ」に
自分を当てはめてしまっていました。


何しろ、2日しかないので、
とりあえず、手近にあるネットで
情報を調べることにしましたが……


これがまた落とし穴なんです。


ネットはまさに、「作られたイメージ」の
宝庫だからです。


今になって思えば、2日間というのは
先生がそう言っただけで、急ぐ必要は
全くなかったんですよね。


しこりが痛いとか体調が悪いとか
何かしらの症状が出ていたのなら
急いで精密検査をする必要があったでしょうが

私はその時、胸にちょっと大きめの
しこりがあるだけで、それ以外なんの症状も
なかったからです。


かなりせっかちな先生だったので、
先生が早く治療に取りかかりたかっただけだと
思います。


ただ、その時の私はそんなこと
知る由もないので、ただでさえパニックで
正常は判断や思考ができない頭で、
選りすぐられた、衝撃的で怖い情報ばかりを
目にしてしまったわけです。

パソコンとノートを広げて頭を抱えた女性の写真


多くの人が、思考停止して、
お医者さんの言いなりになってしまうのは
こういう経緯があるんじゃないかと思います。

私を正気に戻してくれたもの


実を言うとかくいう私も、
考えるのを放棄しそうになりました。


調べれば調べるほど、恐怖や不安が
増すばかり……。
それでも見なければいけないのが
本当に辛かった。


それでも、逃げずに済んだのは、
私がそれまでに超えてきた経験と
家族の存在があったから。

代替医療を学んでいたこと


私は、代替医療の勉強をしていて
薬が体にどんな影響を及ぼすかを
知っていました。


薬は、母のうつ病や私のアトピーを
治してはくれませんでした。


だから、脱ステロイドをすることを
決めたし、症状がでて辛くても
続けることができていました。

軟膏を差し出す医師の写真


怖いからと、ここで、考えることを放棄したら
今までの繰り返し。


絶対に後で後悔するという思いが、私を
なんとか踏みとどめさせてくれました。

母と祖母の死

私が、ガンの診断を受けたのは
2018年の12月。


母と祖母が亡くなって、約4年が
経過していました。


2人の死は私の死生観を大きく変えました。


人はあっけなく亡くなる。
そして、それは、いつかはわからないけど
必ず訪れる。


死を悔やんでも、大事な人は生き返らないし
死を恐れても、絶対に避けることはできない。

十字架が立てられたお墓の写真


できることは、その時が来るまでの時間を
精一杯生きることだけ。


この経験があったことで、
その後の精密検査でステージ4と
わかった時も再びパニックになることなく、
今を見ることができたのだと思います。

家族が今の私を見てくれた

正直、これが一番大きかったと思います。


私は、自分がガンになるわけがないと
タカを括っていたので、左胸にしこりがあって
その細胞診を受けたことをSNSで公表していました。


でも、個人的に誰かに言ったりはしていなくて、
家族にも言っていませんでした。


父とは、ほとんど連絡をとってなかったのですが、
SNSを見て私が検査を受けたことを知ったようで、
私に直接聞くのは気が引けたのか、
弟経由で連絡がありました。


結果、弟もそのことを知ることになったため、
ガンになったことも必然的に
知らせることになりました。


ガンとわかって弟にすぐメールをしたところ、
翌日、東京から福岡へ帰ってきてくれ、
父とは電話で、3人で話すことになりました。

2人の人が向かい合ってコーヒーを飲んでいる様子


弟は、福岡に着いて、顔を合わせるなり
「お母さんが亡くなって、次は姉ちゃんが
ガンになって……俺の家族は
どうしてこんなことばかり起こるんだ」と
言ってたし、


父にしても、娘がガンになるって言うのは
相当ショックだったと思います。


でも、二人とも、それを表に出さずに、
いつもと変わらず、接してくれました。


そして、
「手術が嫌なら、同意書をかかなきゃいい」
「とりあえず、今できることをやろう」
そう言ってくれました。


二人のこの言葉を聞いた瞬間に、
私の中から不安がスッと消えていくのが
わかりました。


その時、フリーズしていた私の脳みそが、
正常に動き始めました。

ガンになる前の私と、なった後の私は何も変わってない

脳が正常に働きだすと、見えていなかったものが
色々と見えてきました。


そして気がついたのが、ガンと言う病名がついて
ガン患者にはなったけれど、
ガン患者じゃなかった頃と変わらず
元気だと言うこと。


私自身は、何も変わっていなかったんです。


それに気がついて、「作られたイメージ」が
ガラガラと崩れました。


私、ガンだけど、全然死にそうじゃない。
めっちゃ元気やし、めっちゃ幸せやん。

朝日に向かって両手を広げている女性


ガンになったからって
ガン患者っぽくなるわけじゃないし、
ならなくていい。


何も特別なことはなくて、今までの私のまんま。


一旦崩れてしまえば、何をあんなに
恐れていたんだろう……という感じでしたが、
今度は周りとのギャップに苦しむことになります。

作られたイメージに私をはめ込まないで!

私は、幸いにも「作られたイメージ」から
すぐ抜け出すことができたのですが、
周りの人は違います。


友達や、「作られたイメージ」から
抜け出すきっかけをくれた弟でさえ、
私を「作られたイメージ」に
はめ込もうとします。


もちろん、当人たちにはそんなつもりは
ないのですが、一旦そこから抜け出して
しまった私にとって、それは、とても
辛いことでした。


今、ここにいる私は元気で、今までと
なんら変わりないのに、みんなは
「ガンになって可哀想な人」として
接してくる。


特に弟は、抜け出すきっかけを
くれた人だったので、余計に辛かったです。

鎖に南京錠がかけられた写真


初めはすごく反発して、
「私は生きてる!目の前の私を見て!」という
思いが強かったのですが、

自分もつい数日前までは、
同じ立場でガンの人を見ていたわけで……。


こりゃ、わかってと言う方が無理な相談だなと
考え直しました。


口で言うよりも、私が、元気な姿を
見せ続ければ、きっとみんなもわかってくれるはず。


それで、文章よりも、声や表情がわかるYouTubeで
発信をしようと思ったんです。

長くなるので、一旦終わります〜
次回へ続く……